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身近な食材で薬膳を楽しむVol.5

寒さもピークをすぎ、春の気配が少しずつ感じられるようになってきましたね。春は肝の活動が活発になる季節です。春のスタートとともに肝に元気よく働いてもらうには、本格的な春が訪れる前に、しっかりと肝を養っておくことが大切です。今回は春を迎える薬膳です。

春を迎える薬膳~肝のパワーをチャージし、脾を助ける~
五臓の一つである肝は、気(活動エネルギー)を全身にのびやかに巡らせて、精神情緒をコントロールしたり、各臓腑の働きを円滑に推し進めたり、血液を貯蔵し、必要なところに送る調節をしています。春は肝の活動が旺盛になる季節です。肝が不調になると精神面や全身の気・血の流れにもトラブルが生じてしまいますから、この時期に肝のパワーを十分にチャージし、働きを万全にして、本格的な春を迎えましょう。また、春は肝は活発になりますが、脾(胃腸)は弱まりやすくなります。食事からの栄養をしっかり消化吸収できるように、脾の働きも助けましょう。

春を迎える薬膳におすすめの食材
・滋陰(肝の陰を補って滋養する)の食材
人参、ほうれん草、どんこ椎茸、きくらげ、あわび、鮟肝、いか、ほたての貝柱、鰹、しらうお、ししゃも、鰻、牡蠣、蛤、鶏レバー、牛レバー、卵、クコの実、黒ごま
・補血(血液の貯蔵庫である肝にたっぷりと血を補う)の食材
人参、ほうれん草、きくらげ、枝豆、しめじ、ぜんまい、パセリ、松茸、よもぎ、レタス、あさり、穴子、あわび、いか、鰻、牡蠣、鰹、鮭、鯖、しじみ、たこ、鱈、鰊、ひじき、鰤、鮪、牛肉、牛レバー、鯨肉、鶏レバー、豚肉、豚レバー、卵、バター、オイスターソース
・健脾(脾の働きを助ける)の食材
さつま芋、山芋、じゃが芋、枝豆、大豆、いんげん豆、そら豆、とうもろこし、人参、オクラ、カリフラワー、小松菜、キャベツ、生姜、チンゲン菜、ブロッコリー、あさつき、白菜、レタス、レンコン、エシャロット、アンチョビー、鰯、うに、鯛、鱧、鰤、牛肉、オイスターソース、醤油、トマトケチャップ

文・写真: 国際中医師 国際中医薬膳師  佐藤千代